肺動静脈瘻 AVF
pulmonary arteriovenous fistula
肺動静脈間に毛細血管を介さない短絡を形成する異常。
【概念】
毛細血管を欠いた肺動脈と肺静脈の直接の交通
【病理】
拡張した流入肺動脈と流出肺静脈からなる。動静脈瘤型と多発性毛細血管拡張型に分類される。
【原因】
【症状】
1)サイズが小さいと、無症状(健康診断時X線で発見)
2)サイズが大きいと、短絡による症状(右左シャントから低酸素血症、赤血球増多)、喀血。息切れ・呼吸困難が出現し、ばち指やチアノーゼを呈する。連続性の血管雑音を聴取することがある。代償的に多血症となる。
【合併症】
多血症による症状
奇異性塞栓症による
脳塞栓(肺動静脈瘻内で形成された血栓が流れて脳動脈を閉塞する)
膿膿瘍(短絡のために細菌が体循環系に流れやすい)
【検査】CXR、胸部(造影)CT、MRI、肺動脈造影で診断は容易
【治療】有症状例や合併症のある症例が対象となる。
1)経カテーテル塞栓術 1st
2)肺部分切除術、肺葉切除術